うつ病に処方される漢方薬
漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は証の自己判定テストご利用ください。
実証
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
抑うつ、神経症に用いられます。不安、イライラ、不眠、動悸、驚きやすい、胸脇苦満、めまい、のぼせ、疲労倦怠感などがあるときに有効です。 - 大承気湯(だいじょうきとう)
神経症や便秘などに用いられます。のぼせやほてり、口渇などがみられる場合に有効です。 - 女神散(にょしんさん)
自律神経失調症にともなうのぼせやめまいのほか、神経症、不眠症などに用いられます。頭痛、動悸、不安、肩こりなどがある場合に有効です。
中間証
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
抑うつ気分、思考抑制、不安感、焦り、不眠、疲労感、無気力などの症状の場合、多くの方に適合すると思われます。女性の更年期障害、月経不順・月経困難症、自律神経失調症などにも用いられます。 - 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
頻尿に加えて、気分がふさぎがちで、不安が強く、神経過敏ぎみの場合に有効です。 - 柴朴湯(さいぼくとう)
気分が沈んだ状態の時に用いられます。食欲不振、疲労倦怠、さらに、のどや食道に異物感がある場合に有効です。
虚証
- 香蘇散(こうそさん)
神経症に用いられます。胃腸が弱く、神経質で、不安や不眠があり、胃内停水がみられる場合に有効です。 - 加味帰脾湯(かみきひとう)
うつぎみ、神経症、自律神経失調症、不眠症などに用いられます。胃腸が弱く、血行不良で貧血ぎみ、動悸や寝汗などの場合に有効です。 - 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
神経症、心臓神経症に用いられます。やせて血行不良、疲労倦怠、冷え、貧血、神経過敏などがある場合に有効です。
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